ほかの人の訴訟は、どう終わっているか
令和7年に全国の地方裁判所で終わった民事の裁判(第一審の通常訴訟)は143,859件です。 判決で終わったのが52%、和解が30%、取下げなどが18%でした。
終わった事件を数えた国の統計です。あなたの事件が、こうなる可能性がある、という全体の傾向で、あなたの事件の見通しではありません。
「不動産・住まい」に近い行を、色を付けて示しています。
第1回で終わる事件と、長く続く事件
71%口頭弁論を開いた99,579件のうち、口頭弁論1回で終わった事件(70,212件)
1〜2年双方が争って判決まで進んだ34,122件で、いちばん多い期間の幅(25%)。1年を超えたのは39%
相手が裁判に出てこない・争わない事件や、早い和解・取下げは、第1回の口頭弁論のあたりで終わります。争いが残る事件は、書面のやりとりや証人の話を聞く手続が続き、1〜2年かかることがよくあります。
平均でどのくらいかかるか
争いが残り、証人や本人の話を聞く手続(人証調べ)まで進んだ事件は、平均23.6か月(約2年)かかっています。全体の平均(9.2か月)の2倍以上です。
- 相手が出てこなかった判決(欠席)36,785件3.4か月
- 取下げ19,553件5.9か月
- 全体139,370件9.2か月
- 和解44,080件12.9か月
- 双方が争った判決(対席)33,598件13.4か月
- 双方に弁護士が付いた事件56,385件15.9か月
- 証人・本人の話を聞いた事件(人証調べ)15,832件23.6か月
出典:最高裁判所「裁判の迅速化に係る検証に関する報告書」(第11回)資料2(令和6年に終わった地裁の民事第一審訴訟)。人証調べをした事件は、人証調べの期日が1回以上の行を件数で重み付けして合わせたもの(報告書の本文の23.6か月と同じ)。
棒は、それぞれの終わり方の中で、どの期間に終わった事件が多いか(いちばん多い幅を一番高く)。期間の幅は同じではありません(はじめは1か月・3か月ごと、1年からは1年ごと)。 出典:司法統計年報(民事・行政編)第20表・第22表(令和7年)。「1回」は口頭弁論の回数で、争点の整理(弁論準備など)の回数は含みません。
どう終わっているか
全体143,859件
お金の請求(全体)82,716件
建築の請負代金1,322件
建物の欠陥の損害賠償403件
医療の損害賠償657件
労働(お金の請求)2,952件
知的財産(お金の請求)333件
そのほかのお金の請求76,998件
建物の明渡しなど44,406件
土地の明渡し・登記など6,057件
労働(お金以外)1,086件
知的財産(お金以外)163件
そのほかの訴え9,426件
どのくらいかかるか
終わった事件のうち、その期間までに終わった割合です。「真ん中」は、かかった期間の短い順に並べたとき、真ん中の事件が入る幅です。
| 事件の種類 | 6か月以内 | 1年以内 | 2年以内 | 3年以内 | 真ん中 |
|---|---|---|---|---|---|
| 全体 | 59% | 77% | 93% | 98% | 3〜6か月 |
| 欠席の判決を除く103,137件 | 45% | 68% | 90% | 97% | 6か月〜1年 |
| お金の請求(全体) | 43% | 68% | 91% | 97% | 6か月〜1年 |
| 建築の請負代金 | 28% | 44% | 72% | 87% | 1〜2年 |
| 建物の欠陥の損害賠償 | 9% | 21% | 52% | 77% | 1〜2年 |
| 医療の損害賠償 | 13% | 30% | 59% | 80% | 1〜2年 |
| 労働(お金の請求) | 16% | 40% | 84% | 96% | 1〜2年 |
| 知的財産(お金の請求) | 34% | 53% | 86% | 95% | 6か月〜1年 |
| そのほかのお金の請求 | 45% | 70% | 92% | 97% | 6か月〜1年 |
| 建物の明渡しなど | 93% | 97% | 99% | 100% | 2〜3か月 |
| 土地の明渡し・登記など | 59% | 75% | 91% | 97% | 3〜6か月 |
| 労働(お金以外) | 17% | 41% | 83% | 96% | 1〜2年 |
| 知的財産(お金以外) | 23% | 48% | 83% | 96% | 1〜2年 |
| そのほかの訴え | 53% | 71% | 90% | 97% | 3〜6か月 |
読み方
- 相手が争わない事件が、たくさん混ざっています。たとえば「建物の明渡しなど」(44,406件)は、家賃の滞納で相手が裁判に出てこないことが多く、75%が判決で、61%が3か月以内に終わっています。 相手がきちんと争う事件は、この表より長くかかり、判決より和解が多くなります。この統計では、争った事件と争わなかった事件を分けられません。
- お金の請求は、和解で終わるほうが多い。お金の請求(82,716件)は、判決40%に対して和解が43%です。労働では和解が65%です。和解は「負け」ではなく、判決を待たずに、双方が条件に合意して終えることです。
- 専門的な争点がある事件は、長くかかります。医療・建物の欠陥・労働・知的財産は、1年を超えることが多い種類です。専門家の意見や、証人の話を聞く手続が入りやすいためです。
- 判決の中には、請求の全部が認められたもの・一部が認められたもの・認められなかったもの(棄却・却下)があります。国の統計では、全部か一部かは分かれていません。
年ごとの移り変わり
| 年 | 終わった件数 | 判決 | 和解 | 取下げなど | 1年以内 |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和3年 | 139,020 | 43% | 37% | 20% | 70% |
| 令和4年 | 131,801 | 46% | 33% | 21% | 71% |
| 令和5年 | 137,609 | 49% | 33% | 18% | 73% |
| 令和6年 | 139,387 | 51% | 32% | 18% | 76% |
| 令和7年 | 143,859 | 52% | 30% | 18% | 77% |
令和3年から令和7年にかけて、判決で終わる割合は43%から52%に、和解は37%から30%になりました。 なぜそう動いたかは、この統計からは分かりません(相手が争わない種類の事件が増えたり減ったりしても、割合は動きます)。
このアプリで記録された事件
「わたしの事件」で、本人が統計に使ってよいと選んだ事件の進み方(相談から終わりまでの実際の期間)は、アプリで見られます。アプリで見る
この先へ
出典:最高裁判所「司法統計年報(民事・行政編)」第19表(第一審通常訴訟既済事件数―事件の種類及び終局区分別―全地方裁判所)・第21表(同―事件の種類及び審理期間別)。令和3年・令和4年・令和5年・令和6年・令和7年。 件数が100件に満たない種類は、割合がぶれるので載せていません。取得:2026-09-28